泣くことでストレスを解消したことはありますか?
私はあります。それも何度も…!
たとえば、失恋したとき。彼氏にフラれてどうしようもなくつらかった時期、1人になるとひたすら泣いていました。
それから、仕事でミスしたとき。同僚の前ではぐっとがまんしているけど、トイレでこっそり泣いたこともあります。
ふしぎなことに、泣くとスッキリするんですよね。
ひとしきり泣いて、泣き止んだあとには「よし、がんばろう!」と勇気がわいてくるんです。
まるで、つらかった気持ちも涙と一緒に流れているような感覚。そんなことってあるのかな?気のせいかな?本当にふしぎ…
ということで今回は、そのふしぎを解明すべく、「なぜ泣くとストレス解消になるのか?」について調べてみました。調べてみると、実は科学的にも涙とストレスには大きな関係があることが分かったんです!
どうして泣くとストレス解消になるの?
いっぱい泣いたら
スッキリした!!!— keiko♡ (@friends_rdream) February 29, 2020
twitterで探してみたところ、なんと24時間で約20人が「泣いたらスッキリした」とツイートしていました。泣いてスッキリしている人、たくさんいるんだな…。
逆に、涙が出るほどのつらさやモヤモヤを抱えている人も、それだけ多いんですよね。
では、どうして泣くとストレス解消になるんでしょうか?どうやら、涙がでるときの心の状態と、ストレス物質にその答えがありそうですよ。
涙が出るのは心がリラックスしているとき
涙が出やすいのは、「副交感神経」がはたらいているときなんだそうです。
人間の脳や脊椎から、さまざまな感覚を体中に行き渡らせる役割をしているのが「自律神経」です。その自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、緊張感や集中力が高まっているときにはたらくのが「交感神経」、感情が動かされたりリラックスしたりしているときは「副交感神経」がはたらいています。
「涙が出る=副交感神経がはたらいている=ストレスから解放されてリラックスしている」ことが多いというわけです。
つまり、涙が出ている時点で、心はリラックスしているのかもしれません。
私も経験した「同僚の前では泣かないけどトイレでこっそり泣いちゃった」という現象も、張り詰めた職場の空気から解放され、誰もいない場所でほっとしたからこそ、涙があふれたんだと思います。
出典:「涙のチカラ」坪田一男著(技術評論社)
涙には「体の涙」と「感情の涙」の2種類がある
涙には、「体の涙(基礎分泌の涙)」と「感情の涙(反射性の涙・エモーショナルティア)」の2種類があるんだそうです。
「体の涙」は、目が乾いたときやゴミが入ったときなどに出る涙です。「感情の涙」は、文字通り感情が揺さぶられたときにあふれ出る涙を指します。
ストレス解消につながるのは、「感情の涙」なんです。
だから、泣きたいと思ってたまねぎを切って涙を流したとしても、あまりストレス解消にはならないのかもしれません…号泣には違いないんですけどね(笑)
涙はストレス物質を流してくれる!
スタンフォード大学の精神科医であるウィリアム・フライ博士が、「体の涙」と「感情の涙」の中に含まれるストレス物質(ストレスを受けると分泌されるプロラクチン)の量を調査しています。
すると、「体の涙」に含まれるプロラクチンの量より、「感情の涙」に含まれるプロラクチンの量のほうが多いという研究結果が出たそうです。
ということは、科学的にも「涙といっしょにストレスが流れ出る」ということが証明されているんですね!
出典:「涙のチカラ」坪田一男著(技術評論社)
泣きたいときはこれ!泣ける映画・漫画・動画のおすすめ4選
そんなときは、泣いて涙とストレスを流すことで、少しは楽になるかもしれません。
思いっきり泣きたい!感動したい!心揺さぶられたい!!というあなたに、おすすめの泣ける映画・歌・動画をそれぞれご紹介します。
1、ミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」
まずは映画「グレイテスト・ショーマン」。ヒュー・ジャックマン演じる伝説のエンターテイナー・バーナムの人生を描いた物語で、「グレショ」の愛称で2017年に大ヒットしたミュージカル映画です。
これ、私は10回ぐらい見ていますが、必ず泣いてしまいます。
いちばんのピークは、生まれつきの障害や個性的すぎる外見で虐げられてきた人たちが、ショーで演じることによって自信を取り戻し、「これが私よ!(this is me!)」と声高らかに歌い踊るシーン。もう、号泣です。
「自分なんて…」と自信をなくしている人には、すごくおすすめです。きっと号泣です。
2、細田守監督の映画「サマーウォーズ」
ふたつめは、日本のアニメ映画「サマーウォーズ」。高校生の健二と、先輩・夏希の家族をめぐる、ひと夏の近未来青春ストーリーです。
毎年、だいたい夏休みに金曜ロードショーなどで放送されていますが、これも見るたびに泣いてしまいます…
私には、おばあちゃんの言葉が刺さるんです。
「家族同士で手を離さぬように、人生に負けないように。もし、辛い時や苦しい時があっても、いつもと変わらず、家族みんな揃って、ご飯を食べること」
「いちばんいけないのは、お腹が空いていることと、ひとりでいることだから」
(映画「サマーウォーズ」より)
見るたびに、自分と家族との関係を再確認するきっかけにもなります。ライフイベントや家族のことで悩んでいる人は、きっと号泣でしょう…。
3、吉田山田の歌「日々」
映画を見ている時間がない!という人には、しんみりと歌を聴いてみてはいかがでしょうか。
2013年のNHK「みんなのうた」で放送されていた、吉田山田の「日々」という曲があります。「みんなのうた」って、なんとなーくテレビをつけていたら、ふと流れてきて、ついつい聴き入ってしまう…という感じですよね。
「日々」は、ついつい聴き入ってしまうだけでなく、じんわりと心に響いて涙が出る曲でした。「みんなのうた」でのアニメーションも感動的で泣けました…。
曲はYouTubeでも視聴できますが、「みんなのうた」のアニメーションではなくMVです。しかし、YouTubeに投稿されたコメントがまた泣けるので、ぜひそちらも見ながら聴いてみてください。
4、鉄拳の動画「約束」
感動的なパラパラ漫画の傑作を生み出し続けている鉄拳さんの代表作「約束」。
これはもう、見たことのない人はぜひ見てください…!泣けます。ひたすら泣けます。6分で号泣間違いなしなので、電車の中やカフェなどでの視聴はおすすめしません(笑)。
言葉がなくてもここまで感情が動かされるって、すごいなぁ…と思うばかりです。
まとめ:涙と一緒にストレスを流そう
涙は、ストレスも一緒に流してくれます。
「涙活」という言葉があるほど、泣くことはストレス解消方法のひとつとして注目されているんですね。
どうしようもないモヤモヤや、忘れられないいやなことも、思いっきり泣けば少しは楽になるかもしれません。
ストレスがたまったときは、泣ける映画や動画で、心揺さぶる涙を流すのもおすすめですよ。