うつ病の原因として多いのが、職場の人間関係でのストレスです。
ドロドロした人間関係の職場は、息が詰まって辛いですよね。
優しくて人当たりのいい人ほど「板挟みのストレス」に悩んでいる傾向にあります。
「板挟み」とは、対立する二者のどちらに付くこともできなくて苦しむこと。
私自身も「誰からも嫌われたくない!」という思いから、板挟みのストレスに日々悩んでいました。
実は、板挟みにならないようになるにはコツがあるのです。
これから紹介する方法は、板挟みのストレスに悩んだ私が実践してみたことです。
今まさに悩んでいるあなたのために、板挟みのストレス解消法をお届けします。
職場やグループを離れる
「板挟み」のストレスに一番手っ取り早いのが、悩みの原因となっている職場やグループを離れることです。
ストレスがかかりすぎていると、「逃げる」という選択肢すら億劫になってしまい、その場に居続けてメンタルが悪化するケースもあります。
とくに同僚とのグループや友人関係などは、離れてみても問題ない場合がほとんど。
板挟みのストレスは、元気があるうちに逃げるのが一番の早い解消法です。
転職も視野にいれてみよう
板挟みになってしまうようなストレスの多い会社では、上層部も平社員も全員が病んでしまっていることが多いです。
働き方改革がされていても、まだまだ無理な働き方をしている人はたくさんいます。
板挟みの原因は、人間関係ではなく労働環境が悪いだけというのも、よくあること。
例えば、ノルマがきつかったり、残業が多すぎたり…。ストレスを抱えているのは、誰もが余裕がないからではないでしょうか?
そんなときは、誰もが愚痴ばかりになって、敵を作りたくなってしまいます。
もしあなたが、「こんな会社でずっと働きたくない!」と思っているなら、転職活動も視野にいれていきましょう。
転職活動は、早ければ早いほど有利です。
メンタルを崩してしまうと転職活動もままならなくなってしまいますので、問題がある職場は早めに抜け出してしまいましょう。
中間管理職は向き・不向きがあるので辞退するのも手
会社を辞めようにも「生活がかかっているから、すぐに辞めることはできない」という人も多いかもしれません。
しかし、もし「役職」がストレスなら、役職を外してもらうのはどうでしょうか?
特に、一番板挟みのストレスがひどいと言われているのが、中間管理職です。
中間管理職は役職手当などがついており、平社員より給料をたくさんもらっていることが多いですよね。
けれども、「自分は中間管理職に向いていないのに、お金のために頑張っている」という自覚のある人は、一度立ち止まってみてはいかがでしょうか。
中間管理職は、給料が高い分「なりたい」と思う人もいっぱいいますし、あなたが無理するよりも違う人に託した方が良い結果になるかもしれません。
もし給料が多少減ったとしても、向いていない仕事をして病気になってしまうより、のびのび暮らせた方が幸せではないでしょうか?
「出世しないと!」と無理をして役職手当にしがみつくよりも、新しい働き方を模索してみてはいかがでしょうか。
板挟みから解放されるには、「いい人」をやめてみよう
職場やグループを離れても、なぜか毎回同じように板挟みになって悩んでいませんか?
「いつも板挟みになりがち」という方の多くは、いわゆる「いい人」です。
人当たりがよくて優しく、気さくで面倒見のいい人が板挟みになるケースが多くあります。
無理をしてまで「いい人」になる必要はありません。
私は八方美人が原因で、職場で板挟みになって苦しい経験をしました。
そこで学んだのが「多少、嫌われても大丈夫」ということ。
板挟みから解放されるには、「いい人をやめること」が重要です。
「自分ごと」として捉えすぎない
板挟みになってしまってストレスを抱えている人は、相手の愚痴や不満を「自分ごと」として捉えすぎてはいませんか?
人間関係にストレスを感じやすい人は、他人に共感しすぎてしまったり、自分と他者の境界があいまいな場合も。
「自分が怒られているわけではないのに、怒られているような気になってしまう」という人が多いです。
実際、板挟みになっているあなたは相手の気持ちを必要以上に汲んでしまい苦しんでいるかもしれません。
しかし、当の本人は「愚痴を言えてスッキリした!」程度にしか思っていないことも、よくありますよ(笑)
また、会社での出来事は「家で考えすぎない!」と決めてしまいましょう。気分の切り替えも大事です!
会社の人と仲良くしすぎない
消極的な方法と思われるかもしれませんが、「会社の人と仲良くしすぎない」というのは非常に有効です。
距離が近すぎると、たくさんの愚痴や相談ごとを話すようになってしまいます。
それがいつの間にか噂となって広がっていき、会社全体が居心地の悪い空気になってしまうのです。
会社の人と仲良くなりすぎると、言いたいことが言いづらくなってしまったり、どうしても味方しなくてはいけなくなったり…。
仲がいいことはプラス面ばかりではありません。
会社は友達作りの場ではなく、仕事の場です。
そうすると、意外と楽になれますよ。
板挟みのとき、どんな言動をとるべきか?
実際に板挟みになってしまったときに、人間関係のもつれを上手に解決する方法を知りたくはないですか?
最初の対応ひとつで周囲があなたを見る目は変わりますし、板挟みのストレスから解放されるチャンスでもあります。
一体どんな風に対処していけばいいのか、紹介していきます。
中立のアドバイスはしない
板挟みになっているとき、「嫌われたくない」と思うあまりに、中立の立場でアドバイスしていませんか?
実は「いい人ぶった中立の立場のアドバイス」はイライラされる原因でもありますし、全く解決にならないことが多いのです。
もしも良いアドバイスが思い浮かばなくても、「うんうん」と話を聞いてあげるだけで十分。
最初から「アドバイスはしない」ということを、徹底してみましょう。
自分の意見や立場をはっきりさせる
あなた自身の意見がないから、余計にややこしくなっているというケースも多くあります。
争いが嫌いだからといって中立の立場でいると、どんどんこじれてしまいますよ。
もし、あなたが「Aさんのほうが正しい」と思うなら、Aさん側の肩を持ってもいいのです。
「部長のほうについたほうが、給料が上がりそう」と思うなら、部長のほうに味方してもいいと思います。
色々な人間関係がある中で、完全に中立の立場でいるのは難しいです。
実は中立が「一体どっちの味方なのか分からない」と思われてしまい、一番嫌われるパターンでもあります。
板挟みになってしまった時は、誰を敵にして、誰を味方にしたいかを考えてみてください。
どちらの意見を尊重すべきかを自分で考えてみてください。
自分の意見を持ってみると、板挟みから解消されていきますよ。
当事者同士で、直接話すように働きかける
板挟みになって人間関係がこじれている場合は、「不満がある同士で直接話したら解決する」というケースが多くあります。
板挟みになっている人の多くは「仲介役」としてクッション的な役割になっているつもりかもしれませんが、クッションがつぶれてしまっては意味がありません。
もう仲介役になるのはやめて、「言いたいことは本人に言ってください」と、相手方に伝えてみませんか?
無責任に思われるかもしれませんが、最初から本人同士で話した方がうまくいくケースも多くあります。
しかし、直接言う勇気がないなら、この話は消えて無くなっていくはず。
あなたが極度に気にする必要はありませんよ。
「傾聴」スキルを身につけよう
たとえ板挟みになってしまっても、管理職やリーダーの場合は立場上「どうしても中立でいなくてはならない」という場合もあるかもしれません。
そんなときにオススメなのが、「傾聴」スキルを磨くことです。
傾聴(けいちょう)とは、話を聴く技術のこと。
元はカウンセリングで使われる方法で、最近では企業のリーダー研修でも取り入れられている注目のスキルです。
傾聴スキルを身につけると、相手の言葉にゆっくりうなずきながら聞いたり、「それって、こういうことだよね?」と、その人の感情の動きを確認しながら話を聞くことができるようになります。
また、傾聴を通して本人のやる気を引き出すこともできますので、愚痴ばかりの職場で板挟みになって悩んでいる人にはぴったりのスキルです。
会社内や友人関係で「聞き上手」「あなたと話すと元気が出る」と言われたいなら、ぜひ「傾聴」を勉強してみてはいかがでしょうか。
まとめ
職場で板挟みになってしまいがちな人は、優しくて面倒見がいい場合がとても多いです。
しかし、争いごとが苦手で、立場が中立になってしまいがちな面があるのかもしれませんね。
最初は勇気がいるかもしれませんが、「いい人」をやめてみたり、原因となっている役職や職場を離れてみるのも手。
もし、「今の立ち位置で、まだまだ頑張ってみたい!」という場合には、「傾聴」を勉強してみるのがおすすめです。
なかなかストレスのない職場というものはありませんが、問題をひとりで抱え込みすぎないようにしましょうね。
少しでもあなたが板挟みのストレスから解消されるように応援しています。