大好きな彼との恋が認められないから駆け落ちしたいと思っているのは、あなただけではありません。
とはいえ、好きだからという気持ちだけで何も考えずに駆け落ちしてしまうと、生活がままならなくなってしまう可能性もあります。
今回は、実際に駆け落ち経験のある編集部メンバーが駆け落ちの現実について教えてくれました。
この記事を読めば、駆け落ちのメリットや成功させるコツ、デメリットがわかります。
あなたと大好きな彼との恋がうまくいきますように!
そもそも「駆け落ち」とは?
駆け落ちとは、愛し合っている男女2人が親族になにも言わず行方をくらますことをいいます。
駆け落ちをしたほとんどの人は、親族や友人などの知り合いが住む地元から遠く離れた地域でひっそりと同棲しています。
「人種や宗教が理由で親族に交際を反対されていた」「親に結婚を許してもらえなかった」など、親族に2人の関係を否定されたことが理由で駆け落ちをする人がほとんどです。
なかには、「不倫でやむを得ず」や「望まない結婚を親族に強制されていた」といった理由で駆け落ちをする人もいます。
駆け落ちの現実は?果たして幸せになれるのか?
ドラマや映画の中でロマンティックに描かれがちな駆け落ちですが、現実はそんなにロマンティックなものではありません。
感情のおもむくままに行動した結果の駆け落ちなので、現実は辛いことの方が多いといえます。
なぜなら、駆け落ちした先の新しい場所で仕事探したり、人間関係を構築したりする必要があるからです。
しかし、辛いことがすべてというわけではありません。
大好きな彼と誰にも邪魔されずに一緒にいられるなど、楽しいことや幸せなこともあります。
辛いことを2人で乗り越える覚悟さえあれば、駆け落ちをしても幸せになれるでしょう。
駆け落ちの現実!メリットは?
駆け落ちには、不安がつきまといますよね。
次からは、実際に駆け落ちの経験がある私が感じたメリットを紹介します。
愛する人と好きなだけ一緒にいられる
デート後や旅行後に別れ、お互い別々の家に帰宅するのは寂しいし、愛が強ければ強いほど「もっと一緒にいたい」「離れたくない」と思いますよね。
実際、終電ギリギリまで駅内で一緒にいるカップルをよくみかけます。
「時間ギリギリまで一緒の時間を共有し、触れ合っていたい」という気持ちはすごく分かります。
駆け落ちをすると、お互い別々の家に帰る必要はありません。
「もっと一緒にいたい」「離れたくない」といった要望が叶うのです。
時間を気にすることなく、朝起きてから寝るまで一緒の時間を共有することができます。
休日は朝ごはんも昼ごはんも夕ごはんも一緒です。
仕事から帰れば自分の愛する人が「おかえり」と出迎えてくれます。
ずっと一緒にいたいカップルにはこの上ない幸せなのではないでしょうか。
辛い仕事も終われば愛する人の笑顔が待っているので、一段と頑張れます。
2人の関係に口をはさむ人がいなくなる
親族に交際を反対されている場合、「またあの人と会っていたの?」や「もうあの人のことは忘れなさい」、「あの人と一緒にいても幸せになれないよ」と言われることが多いといえます。
親族の口から愛する人への悪口は聞きたくないし、好きな気持ちとの葛藤で胸が張り裂けそうになりますよね。
同時に、「あなたたちにあの人のなにが分かるんだ」と腹が立つこともあります。
駆け落ちをすれば、あなたやあなたの恋人に対して悪口を聞くことはなくなります。
あなたやあなたの恋人を否定する人がまわりからいなくなるため、こそこそ連絡を取る必要もなくなり、堂々と手を繋いでデートができるようになるでしょう。
「どこかで監視されているのではないか」などとまわりの目を気にすることがなくなり、過ごしやすくなります。
結婚をしたときは親族問題で悩む必要がなくなる
結婚を経験した男女からよく聞く不満が、「親族問題」です。
「義母からの嫌がらせが絶えない」「義父と相性が合わない」など、義両親との関係に不満を抱える夫婦は多くいます。
実際TwitterなどのSNSにも義実家に対して愚痴をこぼしているアカウントをよくみかけますよね。
お盆や年末年始など、イベントごとにどちらかの実家に帰省しなければいけない風潮も面倒だし、できれば行きたくないと思っている人もいるでしょう。
駆け落ちをすれば、お盆や年末年始などの長期休暇を義実家のために使わなくていいですし、マメな連絡をする必要もありません。
子どもが生まれたとしても、義実家に育児に対して口うるさく言われることもなくなります。
恋人の家族に対して苦手意識を持っている人は、駆け落ちをすれば結婚をしたときに関わらなくて済むので気が楽なのではないでしょうか。
相手がどれだけ自分を愛してくれているかがわかる
駆け落ちをするということは、なにもかもを捨ててでも共に人生を歩んでいく覚悟を持たなければいけないということです。
積み上げてきたまわりからの信頼や社会的地位、大切な家族なども捨てなければいけません。
そのため「駆け落ち」に対して前向きな姿勢を向けてくれている場合、彼は「なにもかもを捨ててでもあなたと一緒にいたい」と思ってくれているということになります。
親族に2人の本気度をアピールするきっかけになる
「なにもかもを捨ててまで一緒になりたい」と思って実行に移せる人は少ないので、駆け落ちをした場合、親族は驚くでしょう。
同時に2人の覚悟や本気度をアピールするきっかけにもなります。
親族が「駆け落ち」に対してどうとらえるかは分かりませんが、中には「それだけ本気で愛し合っているのなら」と親族が交際や結婚を認めたケースもあるようです。
駆け落ちの現実!デメリットは?
駆け落ちのデメリットは、精神的にダメージがくるものがほとんどなので、相当な覚悟を持たないと失敗するでしょう。
ここからは、駆け落ちを経験した筆者が感じた駆け落ちのデメリットについて解説していきます。
居場所を特定されるとかなり面倒なことになる
親族の執着が強い場合、高額なお金を払って探偵を雇ってでも居場所を特定する場合があります。
居場所を特定されればもちろん、あなたの家に親族がおしかけてくるでしょう。
親族の諦めが悪い場合、いつまでも家の前に居座られたり、強行突破で家の中に入ってこられたりします。
酷い場合は連れ戻されることもあるでしょう。
駆け落ちするなら、オートロックマンションや防犯カメラ付きマンションなどなどセキュリティ万全なマンションに移住することをおすすめします。
防犯カメラがあると、親族からなんらかの危害を加えられた場合に、警察に相談しやすくなりますよ。
もしもの時に頼れる人がいない
駆け落ちをするということは、二度と親や友人と連絡が取れなくなるということです。
つまり、なにかあったときに頼れる人がいなくなります。
災害や事件に巻き込まれたときや、大きな病気をした場合、自分たちでなんとかしなければいけません。
駆け落ちをすれば親族や友人からの援助は一切得られないと思ってください。
親族や友人は頼れなくなるので、駆け落ち先で新たに人間関係を構築しておきましょう。
別れたときが大変
最初は盛り上がっていても、徐々に冷めてくるのが「恋愛」です。
駆け落ちをして同棲を開始すれば、お互いの嫌なところがだんだんと見えてくるようになります。
ささいなことが気になって、喧嘩が絶えなくなることもあるでしょう。
実際、同棲してから価値観の違いや生活習慣の違いで喧嘩になり、別れるカップルは多いです。
駆け落ち後に「別れる」となった場合、手続きがかなり面倒になってきます。
賃貸の契約者ではない方は新しい賃貸を探さなければいけません。
親族には頼れないため、保証人がいらない賃貸を探す必要があります。
保証人不要の賃貸は少ないので探すのに苦労するでしょう。
相手の暴力やモラハラなどが原因で別れたい場合、相談先が弁護士または警察などに限られてしまうのもデメリットです。
親族であれば、暴力やモラハラをする相手からあなたをかくまってくれるかもしれませんが、弁護士や警察は親族のようにあなたを守ってはくれません。
いざという時にあなたを守ってくれる存在が恋人しかいないのは心細いですし、仮に恋人があなたを傷つける存在になってしまったときに逃げ道がないのは大きなデメリットになるでしょう。
まわりからの理解は基本得られない
ドラマや映画など、物語の中ではきれいでロマンティックな扱いをされている駆け落ちですが、現実世界での駆け落ちに対する意見は厳しいものばかりです。
新しくできた友人や知り合いなどには駆け落ちしたことを言わない方が無難でしょう。
中には「大変な思いをしてきたんだね」と優しく声をかけてくれる人もいますが、ほとんどの人の意見は「自分勝手」「まわりの人の事を考えていない」です。
周りからの理解がなくても、彼との関係を続けていく覚悟が必要といえます。
経済的に余裕がなくなる可能性も
いくら貯金をして駆け落ちをしたとしても、働かなければ貯金は底をついてしまいます。
正社員になろうにも、身元保証人が必要になってくるので就職が難しくなってくるでしょう。
正社員になれないとすると、残りは派遣社員かアルバイトしかありません。
派遣社員やアルバイトだと、ボーナスは出ないですし、病気やけがで休んだら給与は減ります。
しかし、「身元保証人は親族以外でもいい」といった企業も少ないですがあるので、絶対に正社員になれないというわけではありません。
諦めずに就職活動や資格取得などを続けていればいい企業に雇ってもらえるでしょう。
【覚悟がある人だけ見て】駆け落ちを成功させるコツ
駆け落ちには、好きな人と自由に一緒にいられるというメリットだけでなく、経済的に不安定になる可能性があるといったデメリットもあることを紹介してきました。
ここまで読んでも「駆け落ちをしたい」という覚悟がある人向けに、駆け落ちを成功させるコツを解説していきます。
友人、知り合い、親には駆け落ちすることを絶対に言わない
親にはもちろん、友人や知り合いにも「今の恋人と駆け落ちしようと思っている」といった相談をするのはやめましょう。
どれだけ信用している友人だとしても、もしかしたら親族に「こういう相談をされたことがある」「駆け落ちするといった内容の話は聞いたことがある」などバラしてしまう可能性があります。
中には悪気なしに「心配で」といった理由で自らあなたたちの親族に相談にいくような人もいるので、「駆け落ちの計画」は恋人と2人だけの秘密にしておいてください。
しばらく生活していけるだけの貯蓄はしておく
いきなりその場の感情で駆け落ちするのは、とても危険です。
なぜなら、お互いを好きだという気持ちだけで実際に生きていくのは難しいからです。
駆け落ちをした後、新しい職が見つかるまでの間2人で生活していけるだけのお金は貯蓄しておきましょう。
駆け落ちする前に会社は退社しておく
駆け落ち後も同じ会社に勤め続けるのは危険です。
親族が会社に電話をしたり、会社の前に居座ったりして、会社の人たちに迷惑をかけてしまう可能性があります。
また、退勤時間を見計らってあなたを待ち伏せし、問い詰めてくるかもしれません。
会社に迷惑をかけないためにも、駆け落ちする前に退職しておきましょう。
退職の理由は「駆け落ち」とはいわずに、一身上の都合で問題ありません。
新しい携帯を契約しておく
親名義の携帯を利用していた場合、GPS機能であなたの居場所がバレるかもしれません。
また、携帯ショップにて親が「子どもの携帯を無くした」と言えば店員側の操作で子どもの携帯を探すことができるようです。
実際筆者は、携帯ショップで両親が私の携帯の位置情報を特定したようで、居場所がバレました。
携帯が原因で居場所がバレてしまわないよう、携帯は自分名義にしておきましょう。
自分名義の携帯を持っている人は、電話番号の変更をおすすめします。
電話番号をそのままにしておくと、親族から1日にかなりの量のSMSや電話通知が届く可能性があります。
筆者の場合、朝起きてから夜寝るまで携帯が鳴りやまず、非通知にしても他の電話番号から電話をかけてくるのでとても大変な思いをしました。
親族からの鳴りやまない通知は精神的にも削られるので、電話番号は変えておきましょう。
警察に捜索願不受理届を提出しておく
駆け落ちをした場合、あなたが家に帰ってこない上、あなたから連絡が返ってこないことを心配した両親は警察に捜索願を提出するでしょう。
自殺や誘拐の可能性が高いと警察が判断した場合、警察はいろいろな機能を使ってあなたを探す可能性があります。
そういったことを避けるために、事前に捜索願不受理届を警察に提出しておきましょう。
捜索願不受理届を提出しておけば、警察から捜索されることはなくなります。
また、自殺の意思がないことを証明するために自分の部屋に「失踪宣言書」を置いておきましょう。
失踪宣言書があれば、警察は緊急性が低いと判断し捜索される可能性がほぼなくなります。
お互いの人生を背負う覚悟を持つ
駆け落ちはロマンティックなものでも簡単なものでもありません。
お互い大切なものを捨て、何が起きても2人で解決していく覚悟を持つ必要があります。
職が見つからなくて経済的に厳しいときや、どちらかが大きな病気にかかってしまったとき、災害や事故に巻き込まれて大変なときなどに助けてくれる親族はお互いもういません。
どんなにきつくて大変な時でもお互いを助け合わなければ不幸まっしぐらです。
どれだけ辛いことがあってもお互いに助け合い、支えていく覚悟と本気の気持ちがないと、幸せな未来はないでしょう。
駆け落ちは、それほど甘くないのが現実です。
【体験談:駆け落ちの現実】19歳で。その後の人生
筆者は大学2年生、19歳のときに付き合っていた彼氏と駆け落ちしました。
駆け落ち先は北海道です。
「行ったことがないから」という単純な理由で少ない貯金額から飛行機代をひねり出し、東京から飛び立ちました。
駆け落ちをした理由は「交際を認められなかったから」です。
会ったことも話したこともない彼氏の悪口を毎日のように聞かされ、「お前は洗脳されている」「あの男と別れないのなら大学をやめて働きなさい」と言われ続ける日々。
私のことならまだしも、なにも悪いことをしていない大好きな彼氏が悪く言われるのは許せませんでした。
彼氏の家族からもなぜか嫌われており、挨拶をしても無視。
彼氏の話によると、私がどうやら地味でかわいくないのが不満だったようで、もっと美人で派手な子を求めていたようです。
このように、お互いの両親がお互いのことを嫌っており、今後堂々と交際していくのもお互いの家族と仲良くするのも難しいと判断したため駆け落ちにいたりました。
探偵を雇われ、警察が介入するほどの大騒ぎに発展
私は19歳、彼氏は20歳になりたてで、お互い若かったこともあり、特に計画もたてないまま感情のままに北海道へ向かいました。
仕事は寮付きのレストラン業。
カップルOKとのことで、同じレストランで頑張って働きながら、人並みに幸せな毎日を過ごしていました。
ある日、早朝5時からインターホンが鳴ります。
出勤まではまだ十分時間がありますし、なにか注文したわけでもありません。
しばらく無視していると、インターホンが3,4回ほど連打され、「いるの分かっているんだからな」という大声が聞こえました。
親族です。
どうやら探偵を雇って居場所を特定したようでした。
「ぶん殴ってやる」などと脅迫めいた発言や怒鳴り声が続いたため、恐怖を感じた私は警察を呼んで介入してもらうことに。
同じ寮に住む社員さんにはもちろん、職場が近かったこともあって何人かの宿泊客からも目撃されており、迷惑だということでクビになりました。
まわりから責められ続け、うつ病に
親族からの居場所特定に恐怖を感じた私と彼氏は、警察や女性相談センターに相談しますが誰からも理解は得られません。
「両親はあなたたちが心配なんだよ」「親は大切にしないとね」というアドバイスをされて終わることがほとんどでした。
「また寮やアパートの前に居座って怒鳴り散らされるかもしれない」という恐怖で私は家から出られなくなり、ほとんど引きこもり状態に。
「いつか殺されるかもしれない」という悪い妄想にとりつかれてしまうようになります。
電話番号を変えていなかったため、彼氏の家族からは「自分勝手だ」「私たちの気持ちも考えろ」「〇んじまえ」など、毎日のようにメッセージが届くようになりました。
収入もほとんどなく、経済的余裕も精神的余裕もない状態が続き、結果うつ病に。
「今すぐに消えてしまいたい」と思うほど毎日が苦しかったです。
お互いの家族と縁切り状態に。頼れる人がいない
私がうつ病でなにもできない状態の中、彼氏は弱音を吐かず仕事も親族への対応も頑張ってくれました。
彼氏が何度も諦めずに親族たちに気持ちを伝えた結果、お互いの家族とは縁切り状態に。
最期まで私と彼氏の本気度は伝わりませんでしたが、縁切りをきっかけに嫌がらせのメッセージが来ることはなくなりました。
縁切りが成立してから数日後、私たちの頭を悩ませたのが地震です。
私の新しい仕事も決まり、来週から初出勤というときに大きな地震が起こりました。
停電と断水のせいで近くのスーパーやコンビニからは水や食料がなくなっていきます。
貯金があまりなかったせいで私たちは食料や水を少ししか確保できず、毎日節約しながらちょっとずつ消費していきました。
「こんなとき、親族がいたら水とかお金とか援助してもらえたのかな」と何度も考えました。
幸い3日~4日ほどでライフラインは復活し、電子マネーも使えるようになったためその後は普通に暮らせています。
でもなんだかんだ幸せ
いろいろな人から責められ続け、「自分は最低なことをしてしまったのではないか」と思うことも何度もありましたが、私は「駆け落ち」という選択をしてよかったと思っています。
駆け落ちをした彼氏とは今年で交際6年目となり、来月入籍する予定です。
縁切りが成立してから親族から嫌がらせを受けることもなくなりましたし、住所を特定して家まで来られることもなくなりました。
駆け落ちをしていなければ、私の親族からは今でも永遠に彼氏の悪口を聞かされていただろうし、彼氏の家族からは嫌味や嫌がらせを受けていたでしょう。
収入は少ないし、小さな贅沢しかできませんが愛する人とここまで一緒にいることができて今は幸せです。
駆け落ちのリスクは大きい。幸せになれるかどうかは2人次第!
今回は、駆け落ちの現実についてお話していきました。
駆け落ちは信頼も社会的地位も失う上、居場所がバレたときの面倒さは想像以上です。
親族から何を言われても立ち向かう勇気がある人や、経済的に余裕がない状態でも乗り越えられるタフさがないと駆け落ちは無理でしょう。
実際、私は自分の親族からも彼氏の親族からもかなり責められ、罵倒され、追いつめられました。
まわりに相談できる友人もおらず、常に寂しい気持ちでいたことは今でも覚えています。
駆け落ちは甘くはないですが、ずっと辛い状態が続くわけではありません。
乗り越えた先には幸せが待っていると思います。
幸せになれるかどうかは、2人次第です。